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誰も確認しないとき、AIが不動産モデルで犯す12のミス
このモデルは、どんなAIにでも作らせることができます。誰も確認しなければ、以下のミスのうち少なくとも1つを犯している可能性が高いでしょう。
しかも、おそらく気づきません。以下のミスはどれも正しく見えます。シートは整っていて、数式は計算され、リターンももっともらしく、AIは自信たっぷりにモデルが完成したと伝えてきます。
見つけるには本格的な作業が必要です。きちんと作られたモデルには何千もの数式があります。そのどれか1つが違うセルを参照したり、行を1つ抜かしたりしても、普通に見える数字が表示されます。確実に確かめる方法は、すべての数式を1つずつ書類と照合することだけです。手作業では、モデルを作るより時間がかかることもあります。
これらのミスが見つけにくい理由
チャット型のAIは、いちばんありそうな答えを書きます。物件概要書に戻って見直すことも、自分の数式をたどることもしません。物件概要書にない数字があっても空欄にはせず、それらしいもので埋めてしまいます。そのため、間違ったモデルと正しいモデルはまったく同じに見え、AIに自分で見直させても役に立ちません。ミスをしたのと同じ目で確認するからです。
そして、間違ったモデルは壊れません。ただ静かに違う答えを出すだけです。それも、判断を変えてしまうほどの違いで。
誰も確認しないときにAIが犯しうるミス
よくあるもの、見つけにくいものから順に並べています。
1. 数式が違うセルを参照している
ローン返済額が、1,440万ドルの借入額ではなく、2,400万ドルの購入価格から計算されている。あるいは売却額が、翌年ではなく今年の収入から計算されている。数字はローン返済額らしく見えるので、誰もクリックして確かめません。そのセルから先のリターンはすべて間違っています。
2. 合計が一部の行を含んでいない
運営費の合計は数式なので、信用できそうに見えます。ところが費用は35行目まであるのに、数式は20行目から34行目までしか足しておらず、最後の行の修繕積立金が合計に入っていません。純営業収益が高すぎ、その後のリターンもすべて高すぎます。
3. AIが合計を合わせるために、数式の中に数字を隠す
売主の純営業収益は$1,250,000で、モデルでは$1,238,000になります。AIは差の原因を探す代わりに、数式の最後に「+12000」を書き足し、これで両者が一致します。そして、モデルは物件概要書と一致していると伝えてきます。実際には一致していません。$12,000の差はそのまま残っていて、ミスをしたAI自身がそれを隠しただけです。
4. ローンが一度も返済されていない
投資家へのキャッシュフローは純営業収益から計算されていますが、数式でローン返済額が一度も差し引かれていません。毎月、案件が実際に生み出すよりはるかに多い現金が表示され、借入を使ったリターンがとても魅力的に見えます。
5. 同じお金を二重に数えている
テナントが運営費のうち$380,000を負担しています。モデルはこの$380,000を収入に加えたうえで、その費用を経費に入れないままにしている。あるいは修繕積立金を、費用として1回、収入の行の下でもう1回と、2回差し引いている。
6. 引くべきものを足している、またはその逆
$45,000の賃料割引が、差し引かれずに収入に足されています。収入が$90,000多くなっているのに、モデルの数字はそれでも合ってしまいます。
7. ある月が数式ではなく手入力の数字になっている
14か月目の水道光熱費が、数式があるべき場所に$35,000と手入力されています。見た目はほかの月と同じです。ところが費用の上昇率や開始日を変えても、その月だけはほかと一緒に動きません。
8. 入力値を変えても何も変わらない
どうなるか見るために空室率を5%から8%に上げても、リターンがまったく動きません。空室率を読み込むはずの数式の中に5%が直接書き込まれているため、変更した入力欄がどこにもつながっていないのです。
9. 月額と年額を混同している
年1回請求される$1,800のエレベーター点検費が、月$1,800として入力されています。存在しない費用が年$19,800も計上されているのに、費用が何百万ドルもあるビルなので、何も目立ちません。
10. 仲介会社の予測を現在の賃料として使っている
物件概要書には「相場賃料」として1平方フィートあたり$32と書かれています。テナントが現在払っているのは$26です。モデルは$32から始めているので、初年度にまだ誰も払っていない賃料を計上し、その後のリターンもすべて高すぎます。
11. 物件概要書にない数字を作り出す
物件概要書には税金の数字がないのに、モデルはそれでも数字を表示しています。出典のないきりのいい数字が、まるで売主から提示されたかのように入力値の中に入っています。それが仮定だとわかる記載はどこにもありません。
12. 建物の一部が抜けている
3つの区画がフロア図にだけ載っていて、レントロールにはありません。モデルはそれらを一度も見ていません。それでも合計は合います。読み取ったものだけを足しているからです。
対策
AIに聞くのではなく、モデルを書類と照合し、数式をたどれば、これらのミスの多くはご自身で見つけられます。確認の手順はAIが作った不動産モデルの確認方法にまとめています。ただし、案件ごとに何千もの数式を確認することになる点は覚えておいてください。
あるいは、私たちにお任せください。検証は自社開発のソフトウェアが行い、こうしたミスをモデルがお手元に届く前に見つけるように作られています。書類に書かれていないことはお客様に確認し、推測はしません(検証方法)。